外国人技能実習生制度のデメリット
<外国人技能実習生制度のデメリット>
1. 1人の実習生を3年以上滞在させることができません
技能実習生受入れの組合員(会社や個人事業主)さんからよくある相談に、
「いや~外国人技能実習生を受け入れて本当によかったよ。3年間中国人の王くん(※仮名です)はよく頑張った。すぐに技術も覚えて優秀だし、もう当社の中心メンバーなんだよ。このまま中国に帰国させるのはもったいないから、なんとかこのままずっと当社でで働いてもらう方法はないだろうか?」
といった相談をいただきます。
しかし、法律上実習を3年間終えて、同一の在留資格で延長滞在させることは原則としてできません(※ごく限定的な場合に、在留資格変更や在留資格認定証明書での来日が認められることがあります)。
また、同じ在留資格で再入国することも原則としてできませんので、ご注意ください。
2.外国人技能実習生は来日までに時間がかかります
事業協同組合の中には、外国人技能実習生ビザの申請を簡単に考えている例が多く見られます。
しかしながら、最大の難関こそが入国管理局です。
専門家に払うお金がもったいないからといって、事業協同組合の事務員さんが、外国人技能実習生ビザの大量の申請をして全員が不許可になり、外国人、受け入れ先企業、送り出し機関全員に大損害を与えているケースが多々見られます。
一方、当事務所に外国人技能実習生制度のビザ(在留資格)に関する業務のご依頼を頂いた場合、ほぼ確実に来日はできます。
ただし、たくさんの書類や手続き、面接・日本語講習などを経て、実際に企業に配属されるまで最低でも「4~6ヶ月」かかります。全くの新規で、事業協同組合設立からはじめる場合は、長期のプロジェクトとなり、スタートしてから第一号の研修生来日まで2年程度かかるのが一般的です。
ですので、即日や来週から配属して欲しい、などのケースには適合しませんので注意が必要です。
また、入管当局による審査は状況により時間がかかることがあり、配属日については保証することができません。あらかじめご了解ください。
3.外国人実習生受入れ後も大変!
外国人技能実習生は日本人ではありません。日本語は母国語ではありませんし、異なる文化、習慣の中で生きてきた人たちです。
ですから、日本語の不慣れや母国と手順が違うこと、文化・風習の違いなどから、はじめはご苦労されることが多いです。
初期の困難を乗り越え、慣れてくるのはだいたい3ヶ月から半年くらいはかかります。
特にコミュニケーションでは、はじめ戸惑うこともありますが、粘り強く相互理解を深めていくことが必要です。